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「宗観好みの茶器」十月

2019年10月16日
今日から「寒露」の次候「菊花開」(10/13~10/17)となる。菊の花が咲く頃。各地で、菊の展示や菊まつり、品評会が行われる。
菊には不老長寿の薬効があるとされ、旧暦9月9日の重陽の節句には、菊の花を酒に浮かべた菊花酒を飲む風習があった。   
ちなみに初候は、「鴻雁来」(こうがんきたる) 末候は「蟋蟀在戸」(きりぎりすとにあり)。蟋蟀はキリギリスでなく、鈴のような音色を響かせるツヅレサセコオロギだと言われている。

井伊宗観(直弼)が選んだ12種の茶器は『宗観好十二月茶器の研究』に詳しく解説されている。
これらは藤原定家の『詠花鳥倭歌』の本歌取り、そしてこれらの歌をモチーフにしたのが江戸期の『十二ヶ月花鳥図』。(十二種類の茶器宗観好みの茶器 四月

十月   残菊に鶴   
      黒叩塗 雪吹   高さ 7.3cm  径 7cm

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         残菊に鶴   p33

旧暦十月になると北から鶴が渡ってくる。初冬の十月は空気が澄んで天も高い。雪吹の天には白い鰯雲が浮かんでいる。
地には残菊がなお咲き残って淋しい風情と時の移ろいを感じさせる。形は雪吹。塗は漆を堅くしてタンポで叩いた黒の叩漆である。
叩塗のわびた黒に金の鶴雲と銀をあしらった残菊の花葉があざやかに浮き出ている。

本歌
   十月  残菊    神無月霜夜の菊の匂はずば秋の形見に何をおかまし
   十月  鶴     夕日影群たるたづはさし乍ら時雨の雲ぞ山廻りする

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         残菊・鶴図

残菊とは、重陽の節句を過ぎたあとの菊。また、晩秋・初冬まで咲き残っている菊の花。
身近な人びと

整理開始の秋

2019年10月08日
今日は24節気の1つ「寒露」。晩夏から初秋にかけて野草に宿る冷たい露のこと。大気の状態が安定して空気が澄んだ秋晴れの日が多くなる。五穀の収穫もたけなわで、農家では繁忙を極めるころ。

そして今日は「骨と関節の日」。『ホネ』の『ホ』は十と八に分けることができ、体育の日にも近いことから日本整形外科学会が定めた。
今年5月、受診した整形外科でAKA療法を開始。わずか数回で数十年来の腰痛が嘘のように消えた。
それはそれで例えようのない喜びだが、骨密度には自信があったにもかかわらず、骨粗鬆症と診断されたことは大きな衝撃だった。腰椎の方は同年齢の平均骨密度と比較して同等(110%)といえるようだが、大腿骨(頚部)は92%とだいぶ下がる。若年成人の平均骨密度と比較すると66%に当たり、平均値の70%以下になると「骨粗鬆症」と診断されるという。(油断大敵

骨にはカルシウムを蓄えたり、血液を造るという重要な働きもある。血液検査の結果は、「骨芽細胞」による骨形成される速度に比べ、「破骨細胞」による骨吸収の速度が速いということらしい。そこで処方されたのが、破骨細胞の活性を抑制する薬。1ヶ月に1錠服用、5年もつづけるのだそうだ。

何はともあれ、延ばしに延ばしていた断捨離をいよいよ開始せざるを得ない秋。
りんりんがテニスラケットのガット代のためにわが家でバイトを希望しているので、物置の整理をすることにした。
母との同居をキッカケにそれまであった大型の物置のほかに、中型の物置を2つ購入して屋根の下に組み立てた。当時はそれなりに有効活用できていたが、今は滅多に開けることもなくなっている。

今年になって茶道関係の本や茶道具を何人かの方に使っていただくことになった。宗全籠はSさんのところへ行ったが、花入れ、花瓶は手付かずのままだった。
絵の集まりのときなど月に数回、備前花入れなどを使うものの、ふだん使うのは一輪挿しが多い。

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     古伊賀 双耳付   備前

先日のすいよう会のとき話が出て、Oさんにいくつか使ってもらうことになったため、物置から空き箱を出してきた。だが、箱に書かれた文字が読めずに、備前と古伊賀の花入れくらいで、現在、中断している。

本はまだまだ残っているが、これが終われば、茶道関係は掛け軸くらいになった。
面倒なのは絵の方で、今まで描いた本画や額の処分など、手をつけるタイミングを間違えないようにしないと大変だ。岩絵の具はRさんにと思っているが、これはまだ少し先のことになりそうだ。
身近な人びと

「宗観好みの茶器」 九月

2019年09月08日
今日は24節気の1つ「白露」。昼夜の気温差が大きくなるこの時季は、朝晩に空気が冷やされ露を結ぶ。
朝の光に白く輝く露のことを、古の人は「白露」と表現した。白露は、露の美称「しらつゆ」のことで、秋の季語でもあります。
「露華」「露珠」「銀露」「月露」「月の雫」これらはすべて、きらきらと輝く露の美しさを表したもの。また、「玉露」も本来、露を美しい玉に見立てた言葉。

母が大切にしていた12種類の茶器「宗観好十二ヵ月の棗」は、井伊宗観、つまり井伊直弼が自らの意匠と詳細な指示で、幕末の名工である八代中村宗哲に作らせたという月次茶器のこと。(十二種類の茶器)

井伊直弼は、国学、古学、兵学、居合、茶道、和歌などにもすぐれた才能を発揮したということも、石州流の茶の湯をよくし、「12ヶ月棗」などの好み道具のほか、『茶湯一会集』『茶湯をりをり草』などの著書もある。

井伊宗観が選んだ12種の茶器は『宗観好十二月茶器の研究』に詳しく解説されている。
これらは藤原定家の『詠花鳥倭歌』の本歌取り、そしてこれらの歌をモチーフにしたのが江戸期の『十二ヶ月花鳥図』。

九月   尾花に鶉
      透塗  平棗  高さ 5.8cm 径 8.2㎝    

溜塗の平棗に尾花が黒漆で秋の夜棗ふうに描かれている。澄み渡った空には月が出ているのだろうか。
地には二羽の鶉と小さな草花が月の光を受けたかのように金蒔絵で照らし出されている。秋の夜のわびた風情が心に伝わってくるような棗である。
本歌は、透塗(木地蝋色塗)としてあるが、木地の目止めをしたとみられ現在の溜塗に近いと思われる。
旧暦九月の異名を長月という。秋の夜長の月である。雄花は、春三月の桜と対応し、鶉は同じく雉子と対応する。
また、甲の広い平棗の形は、夏に向かう晩春三月の薬器の盛り上がった甲とは逆に、冬に向かう晩秋の九月ゆえ、低くなって対応する。

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            尾花に鶉   p30

本歌
   九月  薄     花薄草の袂の露けさを捨てて暮れゆく秋のつれなさ
   九月  鵲     人めさへいとど深草かれぬとや冬まつ霜に鶉鳴く覧

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          薄・鶉図

宗観好十二月茶器は半年ごとの「対」の構造を持っているという。三月茶器は九月茶器と「形と塗の対」になっている。
正月茶器と七月茶器は「形の対」、二月の茶器と八月の茶器は「塗の対」になっている。
四月茶器と十月茶器は「形の対」、五月茶器と十一月茶器は「形の対」、六月茶器と十二月茶器は「形と材質の対」。
身近な人びと

「のび太」のように

2019年09月03日
今日は「睡眠の日」。そして「ドラえもんの日」。ドラえもんは2112年9月3日生れという。
連載当初の設定では2012年9月3日となっていたが、連載を続けていくうちに2012年は読者が体験できる可能性が高いのでは?と考えた作者は、2112年に変更したのだとか。

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身長129.3cm、体重129.3kg、スリーサイズはすべて129.3cm、足の長さ129.3mm、ジャンプ力129.3cm、おまけにネズミから逃げる速さは129.3km/hとされ、小4を対象とした『ドラえもん』では、小4の「のび太」を見下ろさないということで、連載当時(1969年)の平均身長129.3cmから来ているという。
ドラえもんに関わる数字には、1・2・9・3という数字の組み合わせが多いとか。

「のび太」の誕生日は8月3日。原作では小学4年生、アニメでは小学5年生となっているらしい。
勉強はクラスの最下位。野球の打率は0.001でスポーツも苦手のまったく冴えない男の子。ジャイアンやスネ夫はもちろん、地域の子たちからいじめられることもしばしば。ママや担任の先生からもしょっちゅう叱られている「のび太」だが、そんな彼がクラスのマドンナ・しずかちゃんと結婚し、映画では大活躍してヒーローになる・・・らしい。

郷土博物館の体験学習「大麦の脱穀と麦粉菓子づくり」で仲良くなった小学3年生のS君は『「のび太」という生きかた』にハマっているとか。ママからのLINEで知った。
脱穀の日以来、一度も会っていないが、なるほど彼なら・・・納得できる。(気分は小学生 Ⅱ

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   S君がハマっている『「のび太」という生きかた』

著者の横山泰行氏(富山大学教育学部名誉教授)は「ドラえもん学」の研究者。6年間にわたり、年平均2000時間継続して「ドラえもん」を調べ、全作品を50回以上読み、「吹き出し」「ひみつ道具」「登場人物」「事項索引」といったデータベースを作成。それらにもとづいて、「のび太」の言動を詳細に分析してきた。

のび太という男の子は、じつは想像以上に人生を上手に歩んでいるのではないか」と横山氏。この本には「のび太メソッド」と名付けたどんな人でも夢が叶う、魔法の法則が書かれているという。
「のび太」の夢が叶うのは、決して「ドラえもん」の助けがあったからでなく、彼自身の生き方に秘訣があるという。例えば、「人の悪口を言わない」「くじけない」「他人の素晴らしい面を素直に認める」など。

ひみつ道具は「のび太」の良いところを引出し、後押しして潜在意識に眠っているやさしい心を覚醒させたりする触媒だという。
そういえば、りんりんが小学生のころ、一緒にみていたことを思い出した。りんりんをのび太のイメージとダブらせていた。

「のび太」は何もかもドラえもんに頼るわけではない。試行錯誤の後、自力で問題解決をしたり、意思決定をしている。
「のび太」は自分に努力を強いることはない、したがって人にも無理強いをすることもないと書かれている。
りんりんは、失敗しても人のせいにしない。忘れ物をしても失くしものをしてもまったく懲りない。焦ることもない。「キミにはドラえもんがついていないのだから・・・」と何度注意しても意に関せず。

高校生になった今でもさして変わっていないようだ。彼がいうには、「とにかくボクは努力というものができない」のだ。
すでに「のび太的生き方」をしているようにも思える。最近、「乃木坂46」(の卒業生)に夢中の彼はどんな夢を抱いているのだろう。どんな夢かわからないが、いつか「のび太」のように自分の夢を叶えることができるといいのだが。

断捨離中というのに「無理しない生き方」を学ぼうとこの本買ってしまった。この歳でもまだ学ぶことはあるかと。
身近な人びと

夏の虫、秋の虫

2019年08月30日
じゅんじゅんの虫好きはどうやらホンモノらしい。コガネムシなどを捕まえてきて飼い始めたが、今頃になって、仲間が増えたという。コガネムシのようにキラキラ光っている「ニジイロクワガタ」だとか。(迷路はできたかな?
 
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             コガネムシ
   
ニジイロクワガタは、オセアニアに生息。ニューギニア南部及び、オーストラリア北部のクイーンズランド州が有名な生息地。七色に輝く世界一美しいクワガタとして知られる。

グループLINEに送られてきた画像はニジイロクワガタらしいが、「夏も終わるからすぐに死んでしまうだろうが、イトーヨーカ堂の売場で死ぬよりは少しでも飼ってあげた方がまだいい」と彼が欲しいというクワガタを買ったそうだ。

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            ニジイロクワガタ

「たかそ!」と書いたりんりんに「そんなこと言っていないで、失くしたレポートをさっさと探しなさい」と母親。ありゃ、また、失くしもの名人になったのか。

この夏、庭でアブラゼミの声をはじめて聞いたのは7月15日だった。17日に鳴き始めたミンミンゼミだが、いまだに朝から暗くなるまでミ~ン ミン ミン ミ~ンと鳴いている。
ツクツクボウシが鳴き始めたのは8月9日、ちょうど長崎の原爆忌の日。ツクツクボウシミンミンゼミと競い合うように鳴いている。
実に賑やかなこと。

24日、桂花会の暑気払いの夜、門まで来ると虫の声がしていた。前の晩は家にいたが、聞こえなかった。
この晩は涼しく、アルコールが入ったせいか熟睡、3時に目が覚めてしまった。すると虫の声が聞こえた。夜にきいた虫の声だ。そして明るくなるとピタっと止んで、ミンミンゼミツクツクボウシにバトンタッチ。

すっかり目が覚めたが、まだ外は真っ暗。ベッドの中でスマホで検索して、鳴き方で虫の名前がわかるサイトをみつけた。
実際の声ときき比べてわかったのはツヅレサセコオロギ。13から22ミリくらいの中型のコオロギ。リィリィリィリィリィ・・・・・・エンマコオロギの鳴き方とは違う。大型のエンマコオロギはコロコロコロ、コロ、コロ、コロと鳴く。鳴く時期はどちらも8月から11月だという。
秋はもうすぐ、これからは秋の虫が主役になっていく。
身近な人びと
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